718 音楽学専攻演習 |
| 金 2時限 2単位 沼野 雄司 教授 |
| 調布 |
| 学部 3年~ |
授業の概要
「音楽学の冒険」
音楽学という学問は近年にいたって、ますます幅広く、さまざまな領域へと越境する姿勢をみせている。
この演習では、近年の音楽学における基礎的な文献を出発点にしながら、音楽美学、音楽心理学、音楽社会学などの成果について全員で確認し、議論する。音楽作品のタイトル、人種やジェンダーの問題、オリエンタリズム、さらには「モーツァルト効果」にいたるまで、ヴァラエティにとんだテーマを設定する予定なので楽しみにしていてほしい。
毎年そうなのだが、この演習は何か教員が「答え」を持っていて、それを全員に伝授するというクラスではない。教員さえもモヤモヤしていることについて、全員で考察を加え、いわば共同研究体制を敷きながら対象に向かってゆくというのが基本的な姿勢である。
ゆえに音楽学3、4年時の必修授業ではあるが、さまざまな専攻の学生にもおすすめしたい。とりわけ音楽大学には「演習」形式(いわゆる「ゼミ形式」)の授業が少ないために、大学ならではの知的な議論の場を求めている学生にはよい機会になるものと思われる。
以下に記した各回のテーマはあくまでも予定であり、参加者の人数や傾向によって大きく変化する可能性がある。まずは初回のクラスで詳細なプランを配布しながら相談するので、興味のある方は、ぜひこの共同研究に参加してほしい。
到達目標
各人が自分の頭で考え、議論に参加できるようにすること。
履修資格/履修に必要な予備知識や技能
予備知識は一切必要ないが、積極的に考え、発言する姿勢が求められる。
授業の形式
【対面】演習形式(輪番制で発表を行なう)。
また、人数が多すぎた場合には一定の選抜を行なう可能性がある。
成績評価の要点①
| 試験 | 小テスト等 | レポート | 発表・作品 | 出席率 | 授業への取組 |
|---|---|---|---|---|---|
| ○ | ○ | ○ |
成績評価の要点②
発表と授業への貢献度
授業展開と内容-前期
| 内容 | |
|---|---|
| 第1回 | イントロダクション |
| 第2回 | 基礎文献1 音楽学とはなにか |
| 第3回 | 基礎文献2 「ニュー・ミュージコロジー」とはなにか(1) |
| 第4回 | 基礎文献2「ニュー・ミュージコロジー」とはなにか(2) |
| 第5回 | 「モーツァルト効果」とその周辺(1) |
| 第6回 | 「モーツァルト効果とその周辺」(2) |
| 第7回 | タイトルを考える(1) |
| 第8回 | タイトルを考える(2) |
| 第9回 | 人種と音楽(1) |
| 第10回 | 人種と音楽(2) |
| 第11回 | 音楽のエクフラーシス(1) |
| 第12回 | 音楽のエクフラーシス(2) |
| 第13回 | まとめ1 |
| 第14回 | まとめ2 |
| 第15回 |
事前・事後学習-前期
毎回のテーマとなる文献を授業の前に精読しておくこと
授業展開と内容-後期
| 内容 | |
|---|---|
| 第1回 | 後期のイントロダクション |
| 第2回 | 政治と音楽(1) |
| 第3回 | 政治と音楽(2) |
| 第4回 | ジェンダーと音楽(1) |
| 第5回 | ジェンダーと音楽(2) |
| 第6回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)1 |
| 第7回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)2 |
| 第8回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)3 |
| 第9回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)4 |
| 第10回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)5 |
| 第11回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)6 |
| 第12回 | さまざまな文献(参加者の意向を反映しつつ)7 |
| 第13回 | まとめ1 |
| 第14回 | まとめ2 |
| 第15回 |
事前・事後学習-後期
毎回のテーマとなる文献を授業の前に精読しておくこと
オフィスアワー
木曜日13時~15時など。ただしあらかじめメール(numano@tohomusic.ac.jp)でアポイントメントをとることが望ましい。
場所:調布2号館(図書館)1階、研究室1
教材
適宜、プリントなどを配布する。